「メタボ健診」を疑え!

   2015/01/25

metabo
「東京スポーツ」(2007年11月28日付)の連載、「来年4月からスタート メタボ健診って何だ?」が面白い。どこが面白いかというと、40歳以上のすべての人に義務づけられている「メタボ患者探し」の「健診」に対して、政府のキャンペーンにのっからずに、「健康診断がメタボ症候群に特化されることに疑問を感じる」と懐疑的な立場から見ていこうとしているからだ。

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健康診断はさまざまな病気の早期発見を目的としていたはず。いったい、なぜ唐突な制度改変が行われたのか。識者は次のように語る。

「これまでの生活習慣病対策、例えば『健康日本21』などがうまくいかなかったからですよ」

「日本と外国では根本の概念が違う。外国では高血圧や高脂血症などについて、複数の異常がある場合をメタポリックシンドロームと呼ぶが、別に肥満であってもなくてもいいわけです。肥満は一つの要素であって、日本のような要件にはなっていない」〈茨城キリスト教大学教授で現役の内科医・板倉弘重〉

「ウエストの測り方にしても、欧米基準どは撃っ日本独自のもので、科学的根拠がない。腹囲に関して男性よりも女性の方が大きいとする基準は日本以外になく、国際糖尿病連合からは『日本のおかしな基準は使わないように』と宣言文が出されたほどだ」

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「〈そもそもウエスト85センチというのは、中年男性の平均値とほぼ等しく〉これでは、男の半数はメタボだということになってしまうおかしな数値。私がだいたい、そのくらいのウエストなんですよ」

「メタポリックシンドロームがあたかも病気であるように言うのは間違い。その基準は本来、ある特定の疾患予防のための、生活習慣の改善目標に過ぎないんです。米国の場合、糖尿病は糖尿病予防、心疾患は心疾患予防の基準があり、それぞれに数値も項目も違います」〈東海大学医学部・大櫛陽一教授〉

同紙では、「日本では効率よく生活習慣病を探し出すために『肥満』という因子を基準に据えたが、これは対象をマスで絞り込むための技術的手法。決して医学的な判断ではない」とまとめる。

医療費削減の大号令の下、象徴的な改革目標としてこの健診があらわれた。過剰なコレステロール降下剤や降圧剤の使用をただちにやめて、ピロリ菌除菌等、現在矛盾のある保険制度を見直した方が、よほど医療費を効率よく使う「予防」につながると思うが、どうだろうか。

健康情報・本当の話

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  • 作者: 草野 直樹
  • 出版社/メーカー: 楽工社
  • 発売日: 2008/05
  • メディア: 単行本

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