『牛乳は体に悪いのか』(宝島社)どうなるこの論争

   2015/01/27

gyuunyuu
『牛乳は体に悪いのか』(別冊宝島1453号)を読んだ。文章の展開として、著者の論点のまとめかたがこなれていない印象はあったが、あの宝島社のことだ。タイトな日程で高水準のものを求めたのだろう。さて、スケプティクスの立場からはこの論争をどう見たらいいのだろうか。

『牛乳は体に悪いのか』は、「牛乳肯定派」にも「否定派」にも与しない「中立」を謳い、科学的に牛乳を否定する合理的な理由はないことを明らかにしながら、ただし体質に合わなければ無理に飲まなくてもいい、という内容になっている。

それでも、言うべきことは言っている。

たとえば、牛乳有害論を譲らない『病気にならない生き方』(サンマーク出版)の新谷弘実氏が、「牛乳乳製品健康科学会議」から反論と質問を受けているのはすでにこのメルマガでもご紹介したが、同書では、「今後、新谷氏が明快な形で科学的根拠を提示するのはおそらく困難であろう」(45ページ)とまで踏み込んだ結論を述べている。

その後、新谷弘実氏は回答したものの、同会議からは再び反論が出ている。

まあおそらくこの論争は平行線のままなのだろう。

ただ、牛乳有害論を主張している「健康情報」の発信者は新谷弘実氏だけではない。

『買ってはいけない』の三好基晴氏、『粗食のすすめ』(新潮社)の幕内秀夫氏、”カリスマ医師”の石原結實氏、NHK集金人からディレクターになった元腎臓がん患者の川竹文夫氏など、健康情報書籍を上梓している「牛乳否定派」はゾロゾロ出てくる。

新谷弘実氏だけを標的にするのではなく、もう一度それらの人々と具体的な主張を整理して考えてみる必要があるのではないだろうか。

「自衛隊のUFO対応」なんかで盛り上がるより、こちらの方がよほど現実的な問題だ。

個人的には、川竹文夫氏のレシピ集などは「抗がん」かどうかは別として、メニューのバリエーションを増やすという意味では参考になるのだが、それはそれ。やはり疑問があれば突っ込んでいくことが大切だと思う。

個人的にこれは、電磁波論争やその対応と重なるものがあると思う。

牛乳には、乳糖や乳脂肪に有害な働きがあることは有力だが、ではそれが誰がいつどのくらい摂取するといけないのかを明らかにしないと、牛乳否定は定説にはならない。

それはいずれ明らかになるかもしれないが、実はそうではないことが明らかになるかもしれない。

結局私たちにできる「無難」なことは、飲み過ぎないことしかない。

お菓子その他に乳製品は使われているので、それ以外に牛乳やヨーグルトをわざわざ口にすることはしない、ぐらだろうか。

あと気になるのは、大塚範一氏や、亡くなった大豊泰昭氏などが牛乳や乳製品を積極的に口にしていて、とくに大豊泰昭氏は水がわりに飲んでいたということだ。

白血病と牛乳の関係。どうなんだろうか。

牛乳は体に悪いのか―誰も知らなかった「国民食品」牛乳のつくられ方 (別冊宝島 1453)

牛乳は体に悪いのか―誰も知らなかった「国民食品」牛乳のつくられ方 (別冊宝島 1453)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: ムック

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