河本準一騒動・背景を見ない「ニセ科学」

   2015/02/14

生活保護
河本準一の、いわゆる「河本準一の母親生活保護不正受給騒動」について続きを書きます。私の昨日の記事が、要約されて巡り巡って私のツイッターのアカウントまでリツイートされてきました。そういうこともあるんですね。ネットの世界は侮れません。

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昨日書いたのは、この記事です。

松尾貴史さん、片山さつき議員の「魂胆」が本質ですか?

私のいいたことはこういうことでした。

片山さつき議員はおかしいけれど、それに乗っかって排外主義の書き込みに熱中するネット掲示板は、必ずしも全面的に否定できるものではない。その解決のためには本質は何かを示すことが大切なのに、松尾貴史氏は、片山さつきを攻撃するツイートをした。それは、河本準一対片山さつきという、ネットの「論争」の枠を壊して本質に昇華させるものではなく、むしろネットの矮小な論争の象徴でしかない。

そこで私は、次のようなツイートをしました。

「ネットの河本叩きは異常。ただ、同じ芸人だからという理由で庇ったり論点をそらしたりするのもフェアではないということでしょう」

これがまた、私がフォローするどなたかがリツイートしたわけです。

ネットの世界は狭いですね。

と同時に、めずらしく
私と同じような考えの人が
多かったのかもしれません。

まあたぶん、松尾貴史さんは、庇うわけではないと
反論するでしょうし、太田光という知識人気取りのタレントも
「サンジャポ」で、そのような言い訳を最初に言ってから
片山さつき議員の悪口を、例のごとくヤカンのように口をとがらせて
話していますが、

私に言わせれば、

片山さつき議員の「意図や自覚」の詮索なんぞは
芸人仲間を庇うという大儀でもなければ
それこそ何の価値もない発言だと思います。

河本準一への個人攻撃を批判しながら
片山さつき議員という個人の中傷に熱中する自己矛盾の御仁は

芸人仲間だから庇う!と
旗幟鮮明にすべきです。

それがフェアな態度というものです。

では、なぜ「何の価値もない」か。
それはこれから書きます。

私はこの騒動と重ねてかんがえようという意味で
別のブログで、99年の「サッチー・ミッチー騒動」を
取り上げています。

野村沙知代さんと剣劇役者のアレです。

しばらくこの話が続きます。

「サッチー・ミッチー騒動」とは……

「サッチー・ミッチー騒動」の起こりは1999年3月31日。
剣劇役者・浅香光代さんがラジオ番組で「あんな人はもうイヤ。
ひっぱたいてやりたい」と野村沙知代さんへケンカを売ったことに
端を発します。

「何が代議士よ。あいさつもろくにできないのに何考えてんだ。
税金の無駄遣い。笑わせるんじゃないってんだよ!」

「テレビの若い人や運転手を『バカヤロウ』と怒鳴りつけるなど
弱い者いじめが過ぎる。あんな女を番組に起用するから増長する」
などとブチ上げ、野村沙知代さんの写真を破り捨てました。
(『週刊文春』1991年5月23日号)

これにデヴイ夫人や美輪明宏さん、渡部絵美さんらが参戦、
野村沙知代さんが集中砲火を浴びる形となりました。

ワイドショーや週刊誌はこの 「ミッチー・サッチー騒動」を
大きく取り上げ、重要な社会問題でもあるかのように野村沙知代さんを、
いい気になって叩きまくりました。

当時の週刊誌の見出しを拾ってみるとー

「野村沙知代『サッチーはなってはいけない人間の見本』
『売名行為』発言に浅香光代、血圧上昇 元事務所従業員Mさんが
あかす悪業の日々」(『週刊女性』1999年4月27日号)

「メガトンスクープ! 野村沙知代身内3人が次々と怪死!
近親者が語る恐るべき事実上(『週刊女性』1999年6月8日号)

「サッチーよ!家政婦は見ていた!寝室にバット、
牛肉代を払えから夫婦の関係までを全告白」
(『女性セブン』1999年7月8日号)

「野村沙知代?元恋人″が口ごもる『援助交際!』守銭奴ぶり 
奔放な男関係…彼女が葬ったすべての過去を知る男性は」
(『週刊女性』1999年7月6日号)

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「『沙知代に殺される!』あの野村監督が悲鳴をあげて逃げ
出した夜 国民的疑問! 知将はなぜ彼女を妻にしたのか?」
(『女性セブン』1999年7月8日号)

これらの汚いタイトルはすべて事実です。
これでは、野村沙知代さんでなくとも訴えたくなるでしょう。

言うに事欠いて
野村夫妻の結婚した理由が「国民的疑問」などと
大仰に題する「女性セブン」。

いくら編集者にとって仕事とはいえ、いいかげんにしろよ、
と怒鳴りつけたいタイトルです。

いずれにしても、野村沙知代さんは天下の極悪人扱いですが、
記事は噂や憶測の域を出ないものばかりです。

たとえば「学歴詐称だけじゃない! サッチー10大疑惑の
真相!」(『女性自身』1999年7月6日号)と題した記事では、
1997年5月にヤクルト・川崎憲次郎投手の自宅マンションから
飛び降り自殺した可愛かずみの「友人」なる人物のコメントを
載せていますが、

「(神田)うのと石井さん(ヤクルト・石井一久投手)が
交際していた時、あの人(野村沙知代)は探偵事務所に頼んで、
うのの素行調査をしていたらしいの。かずみも調査されていた
に違いありません。昔のヌードグラビアを集めて、川崎さんに
渡していたみたい。神経の細いコだったから、精神的に参ったのかも」

などという頼りないコメントを紹介しただけで
「故・可愛かずみさんを追いつめた尾行調査!」の小見出しを
平気でたてています。

もし私なら
名誉毀損でも
刑事事件としてやってますよ。

こうまでして野村沙知代さんを悪者に仕立てる必要があったのでしょうか。

芸能ライター・佐々木慎吾氏は、バッシングが始まったのがプロ野球の
開幕直前だったこと、巨人が低迷してからバッシングが激しさを増した
ことなどから、「(バッシングは)夫である野村阪神監督への揺さぶり」
という野村沙知代の「読売陰謀説」を支持。(「日刊ゲンダイ」99年5月26日付)

「野村沙知代批判を繰り返している面々も、実はそれ以上にウサン臭かったり、
目クソ鼻クソのタグイ」とバッサリ切り捨てたのは『噂の真相』です。

どうやら?闘う女剣劇士?と持ち上げられた浅香光代さんも、
自身の過去を暴いた怪文書の隠ペい工作を図るなど、他人のことを言えた
立場ではないらしい。

にもかかわらず野村沙知代さんただ一人が槍玉に上げられるのは、
「視聴率を稼ぎたいワイドショー側と、それぞれに思惑のある連中が
お互いの利益で結びつ」いているという構図をあぶり出しています。
(「噂の真相」99年8月号)

つまり、あの騒動には裏があったということです。

元ワイドショープロデューサーの中築間卓蔵氏は
「重要法案が審議されるとき、決まったように視聴者の目をそらせる
事態が起こるのは不思議」と語っています。
(「しんぶん赤旗日曜版」03年6月1日付)

ミッチー・サッチー騒動の続く1999年8月、通信傍受法(盗聴法)、
国旗国歌法(日の丸・君が代法)、改正住民基本台帳法が次々と成立
してしまったからです。

同志社大教授の浅野健一氏も「深刻化する不況の中で、庶民の不安、
不満のガス抜きのために野村さんがスケープゴートにされたとも考えられる」
と自身のサイトで述べています。

そして、今回の河本準一騒動

そして今回の河本準一の生活保護問題。

何が背景か、誰が黒幕かはわかりませんが

少なくとも恥知らずな民主党どじょう政権は、
さっそく厚生労働大臣がこの話に飛びつき
生活保護予算の切り崩しに利用しています。

おそらく、餓死者のニュースが今後はふえるんでしょうね。

ネットで燃えてる連中は、当然その責任はとりません。

芸人仲間を庇うとか、議員が人気取りでやってるかどうかとか
そんなことはいかに小さなことか。

ぜひ、みなさん、本質を考えてください。

付記

生活保護法案が2013年12月4日、60年ぶりに改悪されました。何が改悪かというと「扶養義務者の調査強化」という「申請のハードルを上げる」ことです。

今回の発端は、河本準一騒動でした。

事態を「河本準一対片山さつき」という個人攻撃両派の「論争」に矮小化してしまった点で、松尾貴史氏らの潮流も、私は河本準一叩きと同様に責任があると思っています。

一芸人の納得できない受給に対する怒りは、たんなる河本準一憎しではなく、ましてや片山さつきいじりでもなく、社会の、役所の、福祉の矛盾や不合理に対する庶民の怒りとして、それが行政に直撃するように方向づけるのが「文化人」の仕事だったのではないでしょうか。

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