首の赤みの原因は肝炎という気になる診断

 

首の赤みは肝炎
首の赤みやかゆみに悩む人は多いようだ。「首の悩み」もしくは「首のかゆみ」で検索するとたくさんのページがヒットする。多くは幼児のアトピーやアレルギーが原因のようだが、中には成人の場合も。ところが、そこには「肝炎」が原因である場合もあるというから看過できない。今回もまたスケプティクス(懐疑的)に見ていこう。

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『東京スポーツ』(2016年4月1日付)には、「首の赤みはゴルフ焼けかと思ったら肝炎だった!?」という見出しの記事が掲載されている。

『先生、教えて!気になる予兆の意外な病気』という連載記事である。

気になる症状の質問が書かれ、それに対して医師が回答する構成である。

質問者は「首の赤い地図のような模様は日焼けですか?」と尋ねている。

そして、最近、体がダルいし、朝も起きられなくなってきたと訴えている。

ゴルフに行って風呂に入った時、同僚から「オマエ、首が赤いな」と指摘されて気がついたという。

鏡を見ると、首だけでなく、顔も手のひらも赤くなっていたというのだ。

ゴルフだから日焼けぐらいするだろうと思ったが、2週間ぐらい週末ゴルフに行かない時も赤みが消えなかった。

そして、首の赤みは日によって違い、飲酒の翌日の方がより赤くなっているという。

しかも、毎年の血液検査の肝臓の数値はD判定というから、もうここだけで肝臓に問題ありということがわかるが、この質問のキモは、肝臓とは無関係な首にも赤みが出るという点である。

Dr.マノメディカルクリニックのまのえいこ医師による回答は要約でこうなっている。

首だけでなく、手のひらの赤いのは慢性肝炎によるものかもしれない。

急性肝炎やアルコール性肝炎は自覚症状がはっきり出ることがあるが、慢性肝炎は自覚症状が出にくいことがある。

肝臓は黄疸以外に特徴的な症状がないので注意が必要という話だ。

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肝炎は、大きく分けて、急性肝炎、慢性肝炎、劇症肝炎とがある。

急性肝炎は、ウイルスに感染して起こるもので、黄疸に先行して全身倦怠感や食欲不振、風邪のような症状がみられ、その後に黄疸がある。

ただ、急性肝炎はほとんどの場合、数ヵ月で症状はおさまる。

劇症肝炎は、その「ほとんど」から外れた約1%がなるといわれている。

まず初期症状に、発熱、だるさ、吐き気などかぜのような症状、黄疸など急性肝炎の症状がある。

そして、続発症状として、鼻血や歯肉出血など出血傾向、脈拍が激しい、呼吸が荒い、表情が乏しい、意識障害、肝性昏睡などに至ることもある。

急性肝炎、劇症肝炎にしても、はっきりとした症状が出る。

ところが、慢性肝炎の場合、それが乏しい。

体のだるさや吐き気、食欲不振などの症状がみられることもあるが、それだけなら他の病気にもあるので、慢性肝炎固有の症状とはいえない。

多くは、慢性肝炎の自覚症状はほとんどない。

慢性肝炎は、急性肝炎が治りきらずに、肝細胞の破壊と修復が6ヶ月以上にわたって絶え間なく続いている状態をいう。

慢性肝炎は、肝機能が安定している場合は特別な治療は行わないが、慢性肝炎が進むと一部は肝硬変、そして肝がんへ進むことがある。

それだけに、血液検査などで慢性肝炎の有無を明らかにし、「首の赤み」のような諸症状から医師への診断を仰ぐなど常日頃のチェックが必要である。

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  • 出版社/メーカー: メディカ出版
  • 発売日: 2015/05/27
  • メディア: 単行本

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